慶大OGが語る文学部の実態!授業・仲間・進路を徹底解説

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慶大OGが語る慶応大学文学部の実態

慶応大学文学部の実態

 

慶應大学文学部って、実際どんな感じなの?

 

慶大OGである筆者が、卒業して改めて思う、授業の実態と魅力をお伝えします。

 

 

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どんな授業があるの?

慶應大学の文学部は、一年生のときはほぼ全ての学部が集う日吉キャンパスに、二年生から文系学部が集う三田キャンパスに通います。

 

一年生は2つの語学が必修科目で、他に人文科学・社会科学・自然科学の三分野からまんべんなく履修する必要があります。

 

自然科学は嫌だと思う人もいるかもしれません。

 

しかし私が受けた天文学の授業は、グループになって宇宙のしくみを教える絵本をつくったり、クイズを作って発表したりと、仲間と話し合いながら宇宙のことを学べたのが楽しかったです。

 

また必修科目ではないけれど面白い授業もありました。

 

私が学生のころにあったカエル学という授業では、グループになって町に出かけ、キャラクター化されたカエルにどんなイメージがあるかを考察しました。

 

二年生になると、17専攻の中から自分の専攻を決めます。私は自分の関心や生徒の雰囲気をもとに、国文学専攻に決めました。

 

授業は日吉と比べ、各分野に関する専門的な授業になっていきます。

 

その分野の著名な作品をクラスごとに読み合わせる「原典講読」の授業、研究方法を学びながら自分で調査したことを発表する「演習」の授業など、講義を聞くだけではなく、自ら主体的に活動する授業が増えます。

 

国文学専攻の原典講読は、くずし字を読み解く練習をしました。

 

演習では、『万葉集』に歌われる事物(花、動物)のイメージの考察や、『源氏物語』の登場人物の共通点の考察など、単に訳すだけではなく、書き手の意図や時代背景について自分なりの見解を発表しました。

 

これらを経て、四年生では多くの学生が卒業論文を執筆します。

 

自ら興味のあるテーマについて調べ、教授に研究方法や論理の組み立て方などのアドバイスをいただきながら、執筆していきます。

 

丁寧に教えてくださる先生、放任主義の先生など様々なタイプの先生がいらっしゃるので、自分に合った先生を見極めてゼミを決めるとよいでしょう。

 

※詳しい授業内容は、慶應大学の公式サイトでも確認できますのでご覧ください。

どんな仲間がいるの?

文学部は、マイペースで、ちょっと冷めていて、物事を斜めから見ている人が多いように思います。

 

さらっとした人間関係を好むこともあり、他学部と比べて友達作りには時間がかかるかもしれません。

 

特に一年生のときは、語学の授業以外は自由に選択できるため、同じ授業を履修する仲間が少なく、友達ができにくいと感じました。

 

しかし、心配することはありません。二年生になって専攻が決まると、自分と同じ分野に興味を持つ人や、何度も授業で顔を合わせる人が増え、自然と友達ができます。

 

私は古典が好きで国文学専攻に入ったので、世間話以外にも古典の専門的な話ができる友達ができたことは、貴重な出会いであったと思います。

 

慶應生とはいえ、勉強に対する意欲は千差万別です。特に日吉の授業は、たくさんの学部が集まっているため、200人程度入れるような大教室での授業が多いです。

 

そのため、後ろの席に行けば行くほど、寝ている生徒や話している生徒、また出席を取ったあとは退出する生徒など、やる気のない生徒が多くなります。

 

モチベーションを保ちたい、やる気のある人と友達になりたいなら、前の方の席で授業を受けることをおすすめします。

 

また少人数の授業や発表課題の多い授業を履修すると、意欲的かつ刺激的な人と出会えます。

 

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どんな仕事に活かせるの?

文学部は、人間とは何かという、答えのない大きなテーマを問題とします。すぐに仕事と直結する学問ではありません。

 

よって、就職活動では経済学部や法学部などと比べて不利な傾向にあります。出版・報道関係への就職が多そうなイメージをもたれますが、実際はひとにぎりです。

 

銀行、保険、商社など、進路は多岐にわたります。また少数ではありますが大学院進学者もいます。

 

他に、専門性が求められる職業の資格を得ることも可能です。たとえば図書館情報学専攻では図書館司書の資格を得られます。

 

また専攻の他に決められた単位を履修すれば、教員や学芸員の資格が得られます。

 

私は漠然と教科書会社に就職したいと思っていました。

 

しかし、いざ就職活動をすると、自分の専門性のなさに気づきました。そこで大学院へ進学し、専門性を高めた後に教員になる道を志しました。

 

後悔はしていませんが、大学生のときにもう少し真剣に進路を考えればよかったとも思っています。

 

学んだことがすぐに活かせる学問ではないからこそ、社会で活躍するために必要な知識・技術・経験については、意識的に考えて大学生活を送る必要があります。

 

しかし文学部での学びは、社会人になってからも決して無駄にはなりません。

 

ここで培った、あらゆる分野に精通する幅広い教養、答えのない問いを考え続ける辛抱強さ、人間の精神を豊かにする文化への感受性は、どんな時代にも立ち向かえる武器になるはずです。

まとめ

慶應大学の授業は興味深いものばかりですが、楽しめるかどうかは自分次第です。

 

単位のためだけでなく、履修案内をじっくり読み、面白そうな授業、成長できそうな授業を選んで、後悔ない大学生活を過ごしてくださいね。

 

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