ウィキペディアより
パンク・ロック(Punk Rock)…それはアメリカで始まり、そしてイギリスで始まりました。パンクの定義とは何なのか…私には分かりませんが、なんとなく「ウギャー!」って感じたらパンクなのでしょう。
こないだ自転車のタイヤに空気を入れてたんですね。そしたら空気を入れすぎたのかタイヤが破裂しましてですね、思わず「ウギャー!」と叫んだんですよ。
するとタイムスリップしてですね。辺りを見渡すとそこはマンチェスターのレッサー・フリー・トレード・ホール。
ステージには超有名パンクバンド、セックス・ピストルズ(SexPistols)!客席にはジョイ・ディヴィジョン(後のニュー・オーダー)のメンバーやらスミスのモリッシーやら錚々たる面々!
そしてこのライブを企画した人物…ピート・シェリーとハワード・ディヴォート。この二人が中心となり結成されたパンクバンド、それがバズコックス(Buzzcocks)なのです!
幻覚も見終わったので今回はそんな素晴らしいパンクバンド、バズコックスの名盤を3つ紹介したいと思います。
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バズコックス(Buzzcocks)…和訳すると卑猥な結末になりそうなバンド名ですが、これはbuzzが興奮する、cockは友人…というイギリス英語的なニュアンスがあるそうです。
ステージ上の興奮!アガりまくる観客!的な意味合いがあるのかも知れませんが、ピートとディヴォートが某雑誌に「巨根や!」とい見出しがあるのを見つけ「これや!」と思った事、その時ピートはアダルトショップで働いていた事等を含めると、当時のパンクシーンの熱狂&パンク寸前な股間の熱狂、その二つのダブルミーニングだったのかも知れませんね。
ミニアルバム『Spipal scratch』発売後にハワード・ディヴォートが脱退(後にMagazineを結成)。それからなんやかんやあってお出しされたのがこの不屈の名盤、1stアルバム『Another Music in a Different Kitchen』です。
インスト※1から始まり疾走感あふれるスピードナンバーFastCars※2から始まるこのアルバム。全体的にゴキゲンなのに退廃的に聴こえるのはピートのなんとも言えない絶妙な声質からか。
歌詞もメロディも湿気が多い気がします。権力者に中指立てて死ねー!って感じではなく、パンクは未練がましい失恋ソングだって歌うんだぜ、みたいな。
パンクにありがちなメロディをわざと外して歌う歌唱もそんなにはありません。
ぶっちゃけ「ウギャー!」って感じは全然ないです。でも聴いてる方は「ウギャー!」ってなるから不思議ですよねー。
そしてなんといってもジョン・メイヤー(ジョンン・マーとも)のドラム!ズンドコズンドコしててもうヤケクソで叩いてんじゃないかってくらいドッタンバッタンしてるんです。
キックとハイハットを同時にビシィ!ビシィ!ってしつこく何回もキメるのが大変格好いいのですよ。
※1.Spipal scratch収録のBoredomって曲をインストにしたもの。
※2.fastcarsってバンドが後に現れます。極上のメロディでこれまたオススメです。
粗削りでガレージ感あふれるサウンドから一転、ごっついしっとりした仕上がりになってます。よりメロディアスになったというべきか、ほぼ完全に歌ってますね。
ジョン・メイヤーのドラムも若干落ち着きを取り戻したかのように聴こえます。
人によっては全然パンクじゃない!って感じるかも知れないですね。売れ線に走ったか!と思う人もいるかも(実際当時のロンドンパンク界隈は金の臭いがプンプンしてたりもしました)。
でも湿度はね、より高まっていると思うんですよ。メンヘラのオッサンが歌う利己的で一方通行のラヴソングかのような。
「ウギャー!」感は全く毛ほどもありませんが、聴いてる方は「俺も昔は意味もなくウギャーって言ってたもんよ」そうやってしみじみとウギャれる、そんな感じの(?)アルバムです。
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シングル集です。いわゆるベストと言っていいでしょう(バズコックスのベストアルバムは他にもありますが)。
寄せ集め音源に在りがちなのっぺり抑揚のない感じはなく、爽やかさと陰鬱さが矛盾せず存在するナイスなアルバムだと思います。
難点は上記アルバム二つと曲が被りまくることでしょうか(近頃のリマスター版とかはシングル曲も雑にぶち込まれてたりするので)。
いかがだったでしょうか?この後もバズコックスは解散したり、再結成したりします。
再結成後の音源もなかなか良いですよ!(ジョン・メイヤーのドラムが聴けないのが残念ですが)。
この記事で紹介した要素はほんの少しです!
もしこの記事がとっかかりとなり、バズコックスの音源を買って気に入ってくれる人が増えたなら幸いです。それではsee you again!!
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