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古事記の面白いエピソード3選

 

古事記は奈良時代に作られ、天地のはじまり、神様、天皇のことが、現代の小説に劣らぬ劇的な展開で語られています。

 

今回はそんな神様たちの、思わずツッコミを入れたくなる面白い話を3つご紹介します。

 

 

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あんなに見るなって言ったのに:イザナキとイザナミ

いつの時代も、人は見るなと言われるほど見たくなるもの。禁忌を破った末路は恐ろしい…そんなエピソードをご紹介します。

 

男の名はイザナキ、女はイザナミと言います。2人は日本列島を作った神様です。

 

イザナミはたくさんの神様を生みますが、最後に火の神を生むと死んでしまいます。

 

イザナキは黄泉の国に行き、戸の外からイザナミに帰ってきてほしいと訴えます。

 

イザナミは「黄泉の神様と相談するので、その間は見ないで」と言います。

 

しかしあまりに待ち時間が長く…イザナキはしびれを切らし、ついに戸を開けてしまうのです。

 

するとどうでしょう、身体中がうじ虫だらけのイザナミがいました。

 

怖くなったイザナキは一目散に逃げ出します。イザナミは「よくも私に恥ずかしい思いをさせたわね」と怒り狂い、黄泉の国の者にイザナキを追わせます。

 

面白いのは、イザナキがいろいろなものを投げて追っ手を退散させようとするのですが、効き目があったのは桃の実だったということ。

 

鬼退治する有名なおとぎ話に桃太郎がありますが、それはこの神話が由来になっていると言われています。

 

イザナキは大きな岩でイザナミを防ぎ、無事に逃げ切ります。

 

悔しがったイザナミは、「私は1日に1000人殺してやる!」と捨てゼリフを吐きます。

 

するとイザナキは、「俺は1日に1500人分の産屋を建ててやる!」と言います。こうして人間は少しずつ人口を増やした、ということです。

 

この話は人間の出生の秘密が語られていますが、それが神々の厳正なる会議の末ではなく、負け惜しみのような夫婦喧嘩によるものだというところが、面白い発想だと思います。

お笑いが世界を救う?:アマテラスの石屋戸こもり

日本人は漫才や漫画など、笑いに敏感な人種ですよね。ここでは笑いが世界を救った話を紹介しましょう。

 

話は、イザナキとイザナミの子である、スサノヲとアマテラスの兄弟喧嘩がもとになります。

 

スサノヲは亡くなった母に会う許しを得るため、天を支配しているアマテラスに会いに行きます。

 

アマテラスはスサノヲを信用できず、まず身の潔白を証明させます。

 

スサノヲは潔白を証明できますが、調子に乗ってしまい、アマテラスの田に糞を撒き散らしたり、アマテラスの機織り小屋に皮を剥いだ馬を落としたりします。

 

アマテラスはスサノヲの悪行を嘆き、天の石屋戸(あまのいわやと)に閉じこもります。

 

すると、たちまち世界は真っ暗闇になってしまいました。神々は、どうにかアマテラスを引っ張り出そうと策を練ります。

 

そこで思いついたのが、笑いを生むことでした。

 

まずアメノウズメという女の神に裸踊りをさせ、神々は彼女の踊りを見てどっと笑います。

 

これを聞いたアマテラスは、「どうして私が閉じこもっているのに、みんな楽しそうなの?」と不思議に思い、少し戸から出て様子を見ます。

 

そのすきを見計らっていたアマノタヂカラヲという力持ちの神様が、アマテラスを引きずり出しました。こうして、世界はまた明るくなったのです。

 

笑い声が耳に入ると、つい気になってしまいますよね。

 

古事記の中には他にも、神武天皇に仕えた久米の一族が、笑いの呪力を持っていたことを物語る歌も載せられています。

 

昔から、笑いには世界を変える力があると考えられていたようです。

 

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面食い男、妻を疑う:ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメ

ニニギノミコトは、天から地上に降りてきた神様で、天皇の祖とされています。

 

ニニギノミコトは、とても美しいコノハナサクヤヒメという娘に一目惚れし、彼女の父に結婚の許しを請います。

 

すると父は、コノハナサクヤヒメと、姉のイワナガヒメをニニギノミコトのもとに送りました。

 

イワナガヒメはたいへん醜かったので、ニニギノミコトは彼女だけ送り返します。しかしイワナガヒメは、実は岩のように永遠の生命を与えてくれる女性でした。

 

ニニギノミコトはコノハナサクヤヒメだけを残したため、花のように短い寿命になってしまいました。

 

天皇の寿命が短い理由は面食いだったからなんて、男はいつの時代も美人に騙されることを象徴しているようなものですね。

 

それはさておき、コノハナサクヤヒメは一晩で妊娠します。

 

するとニニギノミコトは、あろうことか、「一晩で妊娠するなんて、俺の子じゃないだろ!」と疑います。

 

面食いで、疑い深いなんて、夫としてどうでしょうね…。

 

しかし、コノハナサクヤヒメも負けていません。

 

「もしあなたの子なら、産むときにどんな困難でも乗り越えるでしょう」と言って、なんと建物に火をつけ、その中で子供を産むのです。

 

火の中で出産なんて意気込み、現代ではあり得ない発想ですよね。

 

このように感情的で大胆な行動をするキャラクターが多いのは、古事記の魅力だと思います。

まとめ

今回は紹介しきれませんでしたが、古事記には、他にも面白い話がたくさんあります。

 

今は漫画になったり、初心者でも分かるような解説書があったりと、比較的読みやすくなっています。

 

興味のあるエピソードからでもいいので、ぜひ読んでみてください。

 


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