アドラー心理学は、人生の悩みは全て対人関係であると明言されている心理学の考え方です。
メディア・SNSが発達し、必要以上に人と関りを持たなくても生活できる現代ではコミュニケーションに悩む方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、対人関係を良好にする方法についてアドラー心理学を参考にお伝えします。
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コミュニケーションと聞くと、人と話し合うこと・お互いを理解しあうことをイメージする方が多いと思います。
なので世間一般には、対人関係を良好にするためにお互いについて知ることが大事と言われると思います。
アドラー心理学における対人関係を良くするための方法として「勇気」「共同体感覚」が重要であると言っています。
アドラー心理学における勇気とは「自分には能力があり、価値がある」と思える感覚のことです。
つまり自分自身への課題を解決することができ、かつ他者に貢献することができる。さらに周囲の人は自分にとって仲間であり、自分の居場所があると思えることです。
対人関係のトラブルでは劣等感から嫉妬を受けやすく、それにより関係が悪化することがあると思います。
そんな人は、勇気を持つことで他の人が出来ることなんだったら自分にもきっとできるはず!と思うように考え方を切り替えていく方がいいです。
それこそが劣等感(困難)に人が立ち向かう原動力となり行動が変わるのです。
共同体感覚とは、「他社を助け喜ばせることに、喜びを感じる心。奪うことよりも与えることに、喜びを感じる心のこと」です。
アドラーは勇気と共同体感覚を持つことこそが、人が幸せになるために必要だと言い、対人関係の失敗の本質は、共同体感覚の欠如とまで言われています。
つまり共同体感覚が高い人の人生は成功し、低いと人生は失敗してしまう可能性が高いとというシンプルな考え方です。
例えば、あなたが無人島にいるとします。無人島に高級なブランド品がたくさん落ちていました。
しかし、あなた以外に人がいない状態でそこで一生を暮らすとなるとブランド品を見つけてもうれしくないと思います。
それは人が、自分の持っている物や能力を仲間と分かち合い、仲間に貢献した時に初めて喜びを感じることのできる社会的な動物だからです。
人は地球上の生き物の中で非常に弱い部類です。だからこそ協力することで地球上に生き残ってきました。
人が協力を続けることができた大きな理由は、協力することに幸せを感じることができる生き物だったからです。人のために何かをすることは人にとって最上の幸せです。
しかし、他の人を幸せにする前に、自分を幸せする必要があります。なので自分自身を認めることが自分も他人も幸せにするためには大事です。
しかし、共同体感覚を持っているとは思えない自己中心的であり、対人関係が苦手そうな人がいるではないかと言われるかもいらっしゃると思います。そう芸術家や科学者などです。
そんなことはなく、彼らにはちゃんと共同体感覚が備わっています。
人間関係が苦手でも、各分野でスペシャリストと言われる人達は、対人関係が苦手なままでも十分に共同体感覚を発揮することが出来ます。
それは、専門性を存分に発揮して素晴らしい仕事をするということです。
それにより社会全般が芸術や技術、サービスにより高い恩恵を受ける形になるため、十分に共同体への貢献が出来るのです。
共同体感覚を発揮する方法は人それぞれで良いのです。特異なジャンルや方法で社会へ貢献することも素晴らしい共同体感覚の発揮なのです。
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・相手に尽くし、与えるだけではなく、自分も援助してもらう勇気のある人になる
・もし教師であれば、教師をやる目的は貢献であり、決して弱い立場の人を支配する、またそれによって自分自身の安心を得ようとしない。
・常に人のために行動するうえで、忘れ物やミスをしないように注意を払うこと。
・一人で頑張ることをやめて、人に協力を求める。協力してもらった後には、相手に協力するようにする。
・共同体感覚はみんなが持っているが、子どもの模範となるように大人は心掛けるべき。
・人の協力が無いと生きていけないことを自覚し、自分は社会の一部であることを意識する。
・個性を発揮しながらも、協調性を持つこと。
どうでしたか?
対人関係のスペシャリストであるアドラーも、対人関係を突き詰めていくとシンプルな答えにいきつきます。人のために行動すること、これに尽きます。
自分の幸せのために人に優しくして、幸せな人生を歩んでいきましょう。
参考文献
1、小倉広「アルフレッド・アドラー一瞬で自分が変わる100の言葉」,2017/ダイヤモンド社
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